お品書き…

-
CINEMA 4D Liteやってます
- 2025.4.30 ガラスで封じた物体に挑戦 ----------
- 2024.11.23 案件追加 AE トラブル対策案 ----------
- 2021.05.15 楽しい効果音づくり ----------
- 2020.5.16クソゲー後日談 ----------
- 2018.11.3 デジタルは5Vにあらず・入力編 ----------
はじめての PIC

2025年 5月18日(日)28.0℃(午前 11時25分)
スタートラインから仕切り直し……
双方向から操作ができる(インターラクティブ)教材用のコンテンツを作成するためのツールを探していたところ Unity(2Dと3Dにも特化した総合開発ツール)にたどり着き、触っているうちに道を誤って奈落の底に落ちてから数か月、あきらめきれずに今度は別のルートから近寄ってみようと、ようやく重い腰を上げました。
最初に選んだルートは、確かに早く AR(拡張現実:現時とデジタルの融合)へたどり着きますが、けっきょく行きつくところは課金制度のアプリばかりで、お金は取られるわ、かゆいところに手は届かないわ、既製品の応用ばかりでした。そうではなくて、自由なものを作るにはしっかりと Unityと C#(プログラミング言語)をマスターしなければいけないことが判明したわけで。これって、以前 ARの開発までの道筋を ジェミィ女史に尋ねたときに、楽な道は経費が掛かるよ、とすでに忠告されていたのでした。
ちなみに、ここでは Geminiのことを "ジェミィ" と愛称で呼んでいます。Gemini自身も気に入ってくれていますので、今ではすっかり、「やぁ。ジェミィ元気?」てな挨拶を交わす仲になっております。
なんか書いていて寂しい気分になりますが……。
気を取り直して、本題に戻ります。
で、結局 Unityからしっかり勉強することにしたのですが、Androidアプリを作った経験がある者からみたら、Android Studio(Androidアプリに特化した総合開発ツール)みたいなもんだろ、と高を括っていたところぜんぜん違っていて、Android Studioに近いのは Visual Studio(任意の言語が使える総合開発ツール)のほうでした。
もしワタシと近い経歴の持ち主で、同じようにさ迷っている方のヒントになるのでしたら、このサイトから情報を得て帰ってください。Unityに関する情報は少ないですからね。
はっきり言って Unityの中心部はゲーム専用のプラットフォームでした、って今頃何言ってんねん、でした。すみません。壁にぶち当たってみてやっと実感しました。
簡単に書くと、Unity上でゲームの骨組みや身となるものを構築して、それにあらかじめ作られていたゲーム要素に強い API(って書いていいのかな? Unityではビルドコンポーネントと呼んでいるみたいです)を組んで、全体を動かすプログラムは Visual Studioで記序する。デバッグもVisual Studioで行う、というのが一般的のようでした。Androidアプリのように Android Studio一丁で組み立てるのとはちょっと違うようです。
どちらにしてもゲーム自体がインタラクティブなコンテンツですから、何か作るのには今のところ Unityが適していると考えています。ただ、その敷居が高い。近寄ろうとするぺーぺー(初心者)をケチらすようなオーラが出ているように感じるのは、低レイヤーのアセンブリ(プログラム言語:8080・Z80から6502を経て68Kまで網羅しました。あの任天堂のファミコンは 6502cpuですよ)をメインでやってきたワタシのコンプレックスでしょうか。
その中でも "ひろはす"さんという方が『ブロック崩しゲーム』を題材にしていて、とてもやさしく説明されていますので、そこでひと通り勉強させてもらいました。
この方の動画では、超初心者の方でも分かりやすく、かつどのような動きになるかまで教えてくれますので、とても勉強になります。ぜひご訪問ください。アドレスはこちら "https://www.youtube.com/watch?v=aUrS2Wqo7-8" です。
【Unityの操作パネル】
Unityのユーザーインタフェース(操作パネル)の構造は C4dとよく似ていて、ゲームのパーツを階層構造でリストアップしてくれる『ヒエラルキー』パネル。各パーツをさらに細かく分類してリスト化したものが『プロジェクト』パネル。そして C4dでいえば属性マネージャにあたる、プロパティ類の一覧を表示するのが『インスペクター』パネルとなっています。

【 "ひろはす"さんのブロック崩しを組んだ状態】
左端の ①がヒエラルキー、②がプロジェクト、③がインスペクターで、④は開いていませんがタブを押すと②のプロジェクトパネルがコンソールパネルに切り替わって、Unityからの情報、エラー情報や注意喚起メッセージが表示されます。
ワタシが驚いたのは、『インスペクター』パネルは、各オブジェクト(処理の対象や物、目的物など)のプロパティ(属性などの情報)だけでなく、プログラム(以降スクリプトと書きます)の初期化で使用される変数値の変更や、そのオブジェクトに使用する各種のビルドコンポーネント(賢い人が作ってくれたプログラムエンジンが Unityには山ほど詰め込まれています。その一つのこと)の設定などもここで操作します。こんなのは Android Studioではなかった複雑さです。
この手のツールを初めて触るときは、たくさんの情報が一度に展開されますので、混乱してしまって何が何だか分からなくなります。そのようなときは、最初の説明で出てくるパネルが何をするものかを深堀りせずに、大雑把に理解して進めていったほうが早道だと思います。一つずつ説明書を読んで理解していこうとしても、すぐに脳内が大爆発を起こして、結局詰め込んだ知識が飛び散ってしまうのがオチです。何度も繰り返していくうちに気づけば、パネルの奥深くのものの意味を理解していることになりますから。
中でもインスペクターパネルは複雑です。コンポーネットの追加やスクリプトの一覧、imageや Spriteの属性など重要なものでぎっしりです。現時点では意味不明なものがたくさんあります。ところで "Sprite" って、あのスプライト(業務用のビデオゲームで使われていた高速にオブジェクトを動かす仕組み)でしょうか? まだ謎の部分ですが、久しぶりに見た単語でした。
【スクリプトのひな型を作る】
"ひろはす" さんのブロック崩しゲームに使用するオブジェクトは、Unity備え付けのものを利用していますので、説明を聞けば淡々と組み立てることができます。もしつまずくようなことがありましたら、何か勘違いして思い込んでしまっていることはないか、今一度自分の考えを見つめなおしてみてください。意外と単語の見間違いとか、似たようなパネルを開けていたりとか、スクリプトの問題でしたらつづりが一文字違っていたとか、大文字と小文字もしっかりと区別されますので、後から見たら苦笑いするような状況が多々あります。ですので、いちど深呼吸してみてください。
よくやるポカは、スクリプトの1行の最後に ";"を入れていないとか、スペースが全角になっていたとか、とにかく "あほ" みたいな間違いが多いです。
Unityで、ワタシが最初に戸惑ったのが、スクリプトのひな型を作る方法でした。
説明動画では『C# Script』を選んでますが、現在の Unity 6ではどこを探してもありません。次の写真のようになっています。

【 Unity 6での Script追加工程】
Unity 6でスクリプトを追加するときは、『プロジェクト』パネルで右クリック、『Create』→『Scripiting』→『MonoBehaviourScript』で新たなスクリプトがプロジェクトパネルに作られます。『Empty C# Script』だと、空っぽの何もないスクリプトが作られます。
ここで注意です。
『MonoBehaviourScript』をクリックすると、プロジェクトパネルにスクリプトのひな型が作られて、名前の入力待ちになります。任意の名前を入れてエンターキーを押すと、その名前がスクリプトのクラス名として自動的にひな型へ書き込まれますので、名前の入力待ちをスキップした後から名前を変更すると、クラス名とスクリプト名が一致しなくなりエラーになります。
ひな型のスクリプトを作ったらすぐに名前を入力することを忘れないでください。これを怠るとプログラムはエラーを起こして動かなくなります。

【 新規スクリプト名の入力待ち状態】
写真の状態で名前を入力せずにエンターを押してしまうと……。

【 ヒエラルキーに表示されているスクリプト】
ヒエラルキーに表示されているスクリプトのクラスの宣言部分で(②のアンダーバーの部分)、デフォルトの名前がすでに書き込まれてしまっています。
知らずに、後からプロジェクトパネルのスクリプト名を変えても、クラス名は変更されませんので、やってしまった人は、クラス宣言の部分の名前も変えないとエラーになります。
ワタシもその道を歩んだ者の一人です。
【スクリプトを開く】
プロジェクトパネルに作られたスクリプトをクリックするとインスペクター画面にその内容が表示されますが、ここでは修正ができません。見るだけです。手を加えるにはプロジェクトパネルに作られたスクリプトを Wクリックします。すると Visual Studioが立ち上がって、選択されたスクリプトの全容が表示されます。
ちなみに、Unityではテキストエディタのことを『コードエディター』と呼ぶことがあるようですので、ここらも郷に入っては郷に従えです。
コードエディターとなる Visual Studioが立ち上がる直前に、『全機能を使用するにはインストールの続きがあります』的なメッセージが出ましたので、ワタシは素直にインストールしました。すると次のような Visual Studioの画面が展開されました。(インストール後は即効で展開されます)

【 Visual Studioの全貌】
【Visual Studioの話】
こちらはほぼ Android Studioです。デバッグモードではブレークポイントも打てますし(写真 ①の赤丸)、ブレークポイントでのステップイン、アウトも、さらには オブジェクトの内容を監視する Watchパネルもあります。
上のスクリプトでは "//" から始まる行がコメントで、ワタシが好き勝手なことを記録していますが、このコメントは数か月先の自分宛に書くように心がけています。数か月後の自分の記憶なんてほとんど消えてますから、これを見て思い出そうという魂胆です。
補足としまして、テキストエディタのフォントサイズは『ツール』→『オプション』→『環境』→『フォントおよび色』で変えることができますし、エディタは日本語対応ですので、日本語のコメントが作れますが、 Unityの『インスペクター』パネルに表示されるスクリプトでは文字化けしてしまいます。まあこれは全く気になりませんね。Visual Studioさえしっかりしていれば鬼に金棒です。
【Debug Logの話】

【 Debug.Log】
Unity本体のコンソールにはスクリプトやシステムに関する各種の情報が並びます。その中で頻繁に使用するのがAndroid Studioでいうところの Logcatと同じ機能です。Unityでは Debug.Logと呼ばれるようで、コードエディターの該当する欄に、上の写真のピンク色のアンダーラインのような書き方をします。
この一行の部分を処理が通過すると、任意の変数の値をコンソールに出してくれます。
Debug.Log ("count= "+count); と書かれた " " で囲まれた部分はただの文字列で、"+" を付けて内容を表示したい変数名を入れます。この場合は『count』です。
この変数 countは、ボールクラス(写真のスクリプト)の緑アンダーラインのように public 宣言してある変数で、ブロックにボールが衝突するたびに、ピンクアンダーバーを含んだ "public void incCount() { }" が呼ばれています。
その処理の最初の部分、"this.count++;" が、変数 countをインクルメント(数値 1で加算。1で減算はデクリメント)する部分です。
【補足です】
Debug.Log()の部分や、 "public void incCount() { }" の部分はワタシが勝手に追加したスクリプトですので、"ひろはす" さんのブロック崩しゲームでは出てきません。誤解の無いようにおねがいします。
こんな感じにどんどん改造や実験を繰り返して慣れていこうと作戦を立てております。
それと、次がこのスクリプトが動いた時の映像です。Debug.Logの動きなどをご覧ください。
キーボードの左右キーでプレーヤーを移動させて落ちてくるボールを跳ね返しつつ、上に並んだブロックをボールで消していく、おなじみのブロック崩しですが、実際のゲームとしてはまったく通用しません。ただそれらしく動く程度です。でもスクリプトの書き方や構造の勉強にはもってこいでした。
ボールがブロックに当たるたびにコンソールに"count="とその数値が表示され、インスペクターパネルの "count" の欄もインクルメントされていくのが映っています。
デバッグではこのような検証用のスクリプトを書くことも重要で、こうすることで "public void incCount() { }" が正しく働いていることが、目で見てわかるようになります。
ここまでは Android Javaと似ていましたので、なんとか順調に来たのですが、Javaと C#の文法の違いもかなりありますし、スクリプトの修正を『ヒエラルキー』パネルと『インスペクター』を通して行うことができるなど、 Android Studioではなかった IDE(総合開発環境)とスクリプトのコーディング作業が混ざり合った使い方に慣れるには、まだまだ険しい山道が続くようです。
その証拠に、できたスクリプトを WebGLで Buildしてみましたが、サーバーのほうが受け付けず、変なエラーが出て動きませんでした。

【 エラー画面】
こんな感じです。どうも『.htaccess』ファイルの記載漏れのようですが、これについてはまた今度……。
で……。
何も進展しませんでした。 (TωT)ブヒーッ
2025年 5月 9日(金)22.0℃(午前 7時45分)
夢判断はあの人に訊けばよろし……
自分が見た夢で印象深かったものを記録しておいて、後に深層心理を探ってみようといくつか掲載しているのですが、今回は入れ子になった夢を久しぶりに見たという話です。
入れ子、ネスティングともいいますが、多重構造になったものをそう呼びます。マトリョーシカの人形みたいなものです。つまり多重構造になった夢というのは、寝て見ている夢の中でも寝ていて、その中でも夢を見ていて、それを認識している。それが、順番に目覚めていくというものです。
初めて見たときは 2011年 1月4日 です。それが初夢だったみたいで、内容は大したことはなかったのに喜んでいますね。
久しぶりに見た入れ子構造の夢の内容は、明日の決められた時間にこの荷物を届けてほしい、というもので。茶色の包みには宅配便の送り状まで貼られていました。
依頼主は以前の仕事場の上司で、約束を破ることはできないと思い込みつつ目が覚めたのです。
それにしたって、夢というやつは唐突に始まって支離滅裂の内容なのに、その中では異様に真剣なのですね。夢ではなく現実ならば、それは何の荷物で誰に送るものか、なぜ自分に託されるのかいろいろと疑問が湧くのですが、夢の中の自分は愚直に従おうとするのが不思議です。
という経緯で、目が覚めたと……。
そうです。これは入れ子になった夢ですから、目が覚めてもそこはまだ夢の中です。夢の中で夢から目覚めると、現実なのか夢なのかの区別が非常につきにくくなっており、夢の中に現れた約束の荷物なんてあるわけ無いのに、一生懸命探しているワタシが夢の中にありました。すると部屋の隅に見知らぬ茶色の小包を発見。
これがその荷物か?
だとしたら、あれは夢ではなくて本当にあった話?
……と夢の中のワタシは混乱していました。何時にどこへ届ければいいのだっけ、と考えるのですが夢の中で見た夢の話なので、曖昧模糊とした霧に包まれた状態で頭の中は真っ白。
必死で悩んでいるところで、やっと夢から目覚めたのですが、まだワタシは何時にどこへその荷物を届けたらいいのか考え続けていました。現実の世界に戻っているのに……。
という、内容に関しては全くつまらないのですが、入れ子になった夢はよくあるそうで、『客観的視野のあらわれ』だとか、『潜在的な課題や複雑な状況』『自己探求の深まり』『現実感の曖昧さや混乱』『創造性や想像力の高まり』などがその深層心理から浮かんでくるそうです。
キーワードは、
① 最深部の夢 『上司』から託された『荷物』
② 次の階層での夢 『失くして必死で探すが、それを見つけて安堵』
③ 現実に戻って『そんなものは最初からないと再認識』
これらのパーツを集めて分析すれば自己心理の奥底にあるものが見えてくるのですが、時間もかかりますし、心理学者でも心理学を専攻したこともありませんので、ここはその道の権威……に少しは近いであろう、ジェミィ女史に尋ねてみました。
正しいかどうかは、ワタシの知力では結論が出せませんが、納得のいく回答が返ってきました。かといって、ここでそれをさらけ出してしまうと、恥の上塗りになりますのでやめておきます。
あなたも不思議な夢を見たら、起きてすぐに内容をメモをした後、ジェミィ女史に「こんな夢を見たのですが、ワタシの深層心理の分析をしてください」と尋ねるといいかと思います。
夢は揮発性の高いものですから、すぐにメモしないと短い時間で飛散して消えていきます。あるいは正気に戻った脳が新たな物語を作って、その上塗りをしてしまいますので、なるべく早くメモることをお勧めします。正夢だとか言われるもののほとんどが、正気になった脳が混乱を抑えるために夢の内容を都合のいいほうに差し替えてしまっている可能性があるそうです。
どちらにしてもワタシの場合は、もう少し休息を取るべきみたいでした。
2025年 5月 4日(日)24.5℃(午前 9時35分)
記録更新……
『往復の道のりを徒歩でどこまで行けるか』の記録を更新した話です。今回は南へ挑戦してきました。
ある起点を中心に東西南北いったいどこまで歩いて行って、そこからもう一度歩いて帰ってこれるかという、運動不足解消をもくろんでいた企画がいつの間にか本気になりだして、徐々にその記録を伸ばしてきました。とまぁ、まことにもってつまらん話です。その場所を知っている方が見て、へぇ~今はそんなことになってるんかぁ、と思っていただけたら幸いです。逆に知らない人がご覧になった場合は、オイつまらんぞ、デジタルの話せんかい、とつぶやいてどっか飛んでください。それか新しくなったトップページの動画でもご覧ください。
ちなみに、先日コミコン大阪が開催されたという夕方のニュースを見ていたところ、ぬあぁんと Kプロデューサーが作ったポスターが映し出されていて、一瞬デジャブかと目を疑いましたが、間違いありません。ワタシも手伝ったポスターですから忘れるはずがありません。Kプロデューサー、おめでとうございます。これであんたも有名人ですぜ。うへへへ……。
とバカのことを書いている場合ではなく(バカなこと……!?)話を戻します。
まず、起点は阪急園田駅前です。そこから西や北方向はともに 15キロメートルを超えているのですが、南は『JR尼崎駅』9.8キロと、いまいちの記録だったため、釈然としていませんでした。そこで意を決したワタシは 4月26日、南に向かって歩いてきました。
さてどこまで行って帰ってこれるのか、今回の目標は尼崎城です。
尼崎城……。
あまり聞かれることはないかもしれませんが、ある意味、特殊な事情が折り重なったこのお城は、『シン尼崎城』だと胸を張って言い切ってもよいのではないかと思っています。
1617年に築かれた尼崎城は、250年後の 1873年まで大坂の西の守りとして健在でしたが、その後、明治 6年に出された廃城令により取り壊されてしまったのです。
それから長い年月が経過した 西暦 2016年。尼崎城プロジェクトが市の主導で立ち上がり、復活の動きが盛り上がったことをきっかけに、エディオンの創業者さんが私財を投げうった額、ぬあんと 12億円。そのお金で天守閣を建設、尼崎市に寄贈しただけでなく、"一口城主" や "一枚瓦" などと呼ばれる寄付も集い、約14億円という巨額の費用で、2019年3月、"平成最後の城"として再建されたそうです。
再建ですので、史跡を修復して復元したのではなく、新規に作ったイベント性の高い建物です。でもさすがはアマです。プロジェクションマッピングやたくさんのイベントも準備されて、工場の町尼崎から観光の町尼崎へと変貌するかもしれないと……とネットで騒がれていたら、これは拝みにいかなければなりません。それから大好きなアニメ、"忍たま乱太郎" の金楽寺の和尚さんに会えるかもしれません。
では出発です。
とはいっても尼崎城がどこにあるのか詳しく知りません。家のトイレの壁に貼ってある阪神間の地図を見て、JR尼崎駅より南方で国道 2号線よりまだ遠くにあることだけはわかりました。
これだけの情報で行くのですから面白いのですね。歩ける距離かそうでないかは歩いてみないとわからない。こんなアホみたいなゲーム感覚で労力を消費して、ゴールデンウイークを無駄に過ごそうという魂胆です。
さて今度こそ出発です。
阪急園田駅から JR尼崎駅までは以前歩いていますので、その周辺から始めます。
まずここは JR尼崎駅の北側に広がる潮江の商店街ですが、高層マンションに囲まれキレイに整備された姿からは昭和の面影が消え去っていました。

【活気のある賑やかさは昔のまま(歩いている人物は切り取っています)】
この商店街を進んで南へ折れると JR尼崎駅です。その構内を突っ切って出口に出たら南南西へ向きを変えます。
この軌道修正は、尼崎城は阪急園田から見て、真南ではなく少し西寄りの方向にあることがわかりましたので、向きを西寄りに修正します。なにしろ途中で金楽寺の和尚さんを探しつつお城へ向かう予定ですので、とにかくJR尼崎駅の南出口へと向かいます。

【JR尼崎駅校内】
昼なのに人っ子一人いません。というのはうそです。おそらくカメラの前に 100人近くの人が歩ていて、構内は騒然たる雑踏のど真ん中でしたが、顔が掲載されるといろいろと問題が起きます。そこで生成 AIを使ってすべてを切り取らせてもらいました。
にしても、見事に人は消えているのに構内の様子はそのままに再現されています。床に敷き詰められた模様がまったく乱れていません。恐ろしや人工知能め。
今後、このサイトで街の景色が掲載されていましても、公共物以外の私物で問題の起きそうなものは AIで描き換えていますので勘違いされませんようお願いします。ちなみに生成 AIは Adobeの商業使用可と謳っているシステムを使っていますので、問題は起きにくいと思います。
午後12時。金楽寺一丁目。
知る人ぞ知る、忍たま乱太郎で有名になった金楽寺を探してみます。
ところが……。

【金楽寺一丁目 付近 ①】
アニメのイメージとは正反対の近代的なビルやマンションと、その中央を突っ切るきれいな幹線道路。
どこが金楽寺?

【金楽寺一丁目 付近 ②】
どちらを見ても高層ビルと落ち着いた雰囲気の街並みが続きます。

【金楽寺北公園】
出発してから 6647歩、4.5キロメートル。
金楽寺と名の付いた公園を見つけましたので小休止とともに、マップで金楽寺を探します。
しかし調べてみると、金楽寺と呼ばれるお寺は実在していないようで、地名の由来となった神社があるだけということで、そこへ急行。

【吉備彦神社】
この神社にある張り紙に詳しいことが書かれていました。

【地名の由来(ピンク枠内に書かれています】
書かれている文章を簡単に説明しますと、『金楽寺の由来は "吉備真備"の建てた"錦楽寺"から来ており、その由来となるものがこの吉備彦神社にある祠(ほこら)がそれです』といった感じでした。
なので、とりあえずここが忍たま乱太郎で出てくる金楽寺だということで、収めておきましよう。
さて、徒歩の旅はまだ続きます。さらに南より少し西寄りに進んで行きますと、ようやくたどり着きました。国道 2号線です。出発してから約 5.9キロメートルでした。
子供のころはこの道路を阪神国道と呼び、片側二車線の道路の真ん中に路面電車が走っていました。もちろんこの写真に見える中央分離帯がその電車の軌道になっていました。

【国道 2号線・尼崎南警察署付近】
国道 2号線は大阪から西宮を経て神戸、そして北九州までつながる道路ですので、西宮に住んでいたころからよく知った道路でしたし、その路面電車にも乗って尼崎まで来た記憶があります。
さらに南南西に進んで西大物(にしだいもつ)公園で 2回目の休憩です。9,369歩で 6.4キロメートルです。

【西大物公園】
ここで、尼崎城の詳しい場所をマップで確認しました。
すると阪神尼崎のまだ南だと出ています。それにしても、2号線を超えてまだ南下した場所を歩くだなんて、これまで一度も経験がありません。クルマでは何回か通っていますが、それとは違って、ゆっくりと細かいところまで視野に入ってきますので、ものすごく新鮮に感じます。
西大物公園を再び南南西へ進んで、地上から階段を登るとそこは『空中庭園』と呼ばれる真っ平らな広場。こんな巨大な建造物があっただなんて、まったく知りませんでした。

【空中庭園 ①】
地面の上ではなく道路の上の上に広がっています。

【空中庭園 ②】
何という広さ。
ここは阪神電車の高架駅とほぼ同じ高さに作られたでっかい公園になっていて、その下には道路や駐車場、店舗などが並ぶ中央を庄下川(しょうげがわ)が流れています。
ただ、ただ、すげぇーと喉をおっぴろげて絶賛田舎者中です。
その南側に阪神尼崎駅が左右に伸びていますが、写真は庄下川の東側から撮っていますので、空中庭園と駅のホームの高さが並んでいるのが分かります。

【久しぶりに見た阪神電車はオレンジ色でした】
知らないあいだに阪神電車もきれいなオレンジ色になって、お洒落さんですが、やはり阪神らしい半分下が赤の塗装も人気があるようで、今年復活するらしいです。でも私にとっては上半分がオレンジの車両を見るのが初めてだったので、すごくきれいに感じたのは正直な気持ちです……と書きつつ、それぐらい阪神電車を見ていなかったというのが本音かもしれないです。
この阪神尼崎駅を越えると尼崎城が見えてきてもよさそうなのですが……。

【尼崎城の天守閣がみえます】
出たぁ~。
幽霊じゃないんですが、見えてきました目的地の尼崎城です。

【青空に溶け込むような白い壁がきれいです】
たぶん、大阪城とか姫路城を想像して訪れる人はいないと思いますが、思ったより立派なのにちょっと驚きです。
都会のど真ん中にでんと広がる威容はたしかにお城です。21世紀に建てられた近代的なお城の美しい姿にしばし茫然。集まってくる人もそれぞれに感嘆の声を漏らしていたのが印象的でした。

【見慣れてないせいか、意外と堂々たるお姿にびっくり(緑の芝生にいた大勢の人も切り取らせていただきました)】
近代的な高層マンションの前で腰を下ろすのは、時代を超えて建てられた『シン尼崎城』です。
それを眺めながらしばし休憩。
そしてターンを宣言。午後 12時48分、歩数は 1万 595歩、7.2キロメートルでした。今回はここで折り返します。
同じ道をたどるのは面白くありませんので、まずは反転。まっすぐ北へ向かって、国道 2号線沿いはここ、アルカイックホールです。

【すっかりポピュラーとなったアルカイックホールです】
ここは尼崎市総合文化センターと呼ばれる施設内にある多目的ホールで、以前は単純にアルカイックホールと呼んでいたのですが、今は "あましんアルカイックホール" と呼ぶのが正式のようです。ちなみに "あましん" とは "尼崎信用金庫" のことで、調べてみると平成 24年よりスポンサーになっていました。

米朝一門の落語勉強会があるというお知らせの看板を横目に通過。これまではクルマでこの前を頻繁に通っていましたが、歩いて眺めるのは初めてです。
ここから方向を北東に切り替えて再び金楽寺まで戻ってきて休憩。

途中で昼食を購入。金楽寺一丁目緑地と呼ばれる公園で休憩と兼ねてエネルギー補給です。
ここまでで、9.5キロメートル、1万4,256歩です。だいぶ足が重くなってきました。
これが電車や列車での移動中なら、飲み屋を探して歩くところですが、長距離を徒歩で移動中は行き倒れにならないように休憩場所を探して歩いています。すごい違いです。

JR尼崎駅の西端を横断する地下道をくぐって再び潮江の町へ戻ってきました。そしてここから先にある迷宮の路地へ突入します。
これまでいろいろな町を歩いてきましたが、ここほど大規模に迷路が広がっている場所は、今のところお目にかかったことが無いといえるほど複雑な路地が広がっています。
幹線道路を通れば迷うことはないのですが、遠回りになるのと、この迷い込みそうな気分がおもしろいのでやめられません。重い足を引きずってでも通る価値ありです。

いったい何叉路?
上の写真は 五叉路ですが、どの道も先があって、そこから再びいくつかに分かれています。そしてどんなに細い路地であってもどこかにたどり着きます。途中で行き止まったことは、これまでにありませんでした。どこかに出ます。
住んでいる方はすべての路地がどこへ繋がっているのか把握されているんだろうと思いますが、初めての人はきっと迷います。カーナビでも途中で黙りだすのではないかでしょうか。それにしてもこの地域の郵便屋さんには脱帽です。

三叉路の先が三叉路にそのまた先でも枝分かれ……
太陽が見える方角を頼りに、行きたい方向に進めそうな道を選びながら進むと、必ずいつか知っている幹線道路に出ます。この日も無事に名神高速道路の高架が見える場所までたどり着きました。
下坂部公園で休憩。1万7,395歩、11.8キロメートル。
もう少し歩けそうでしたが無理をせず真っすぐ出発地点に戻ってきたのが、午後 3時でした。2万1,507歩、14.5キロメートルでした。

【限界地図】
今回を機に東西南北の枠を外して、目標を距離だけに絞ろうかと思っています。その距離は片道10キロ、往復20キロメートルです。
これは江戸時代の人が旅籠(はたご)から旅籠を早朝から夕暮れまで歩いていた距離に近いものです。実際は30キロぐらいだったそうですが、いきなりは無理なので、20キロが妥当かと思い、次の目標としてみました。
ちなみに 片道10キロメートルを地図で調べてみると、阪急園田駅から 西宮市の阪急逆瀬川駅周辺と出ました……。
( ̄ω ̄!) マジッスカ…。
2025年 4月 27日(日)24.0℃(午後 1時36分)
ガラス細工に挑戦……。
前回は積み木で作った汽車を走らせてみましたが、今度はガラス細工に挑戦です。それにしても3D作品のネタは尽きることがありません。
ガラス細工といえば、コップや瓶、置物などが思い浮かびますが、ここはデジタルがテーマのサイトです。この世界でガラス製品といえば……。
ガラス管の中に収納されたダイオード。

ダイオードの 3D画像
確かにガラスでコーティングされていますが、これではあまりに手抜きです。だいたい、デジタル関係に出てくる電子パーツは丈夫で長持ちが必須なので、ガラスで拵えた製品は無いのが通常で……あ、いや思い当たる物が一つあります。
電子を利用したガラス製品といえば……。
『真空管!』
今や真空管はクラッシックを越えてレトロの世界に分類されますが、現在でもこれを利用したオーディオアンプは根強い人気があって、大勢のコレクターや愛好家がおられます。ワタシもその昔はその中の一人でして、KT-88と呼ばれるでっかい真空管を 4本も使ったアンプを自作して、夏の暑い日にはクーラーフル稼働でありながら、なおも汗をかきかき「う~ん。やっぱ真空管のアンプはいい音するねー」とか、一人でほざいていたものです。
ちなみに『KT-88』の本物の写真は "こちら" に掲載されています。他にも『KT88』で検索すればいくらでも出てきます。
こんな思い出も混ぜまして、今回はレトロな電子部品とも呼べる真空管を 3Dで作ってみました。
どうやって作るのかという細かい説明は【CINEMA 4D Liteやってます 】で掲載しますので、とりあえず完成した画像がこちらです。

品番を入れると版権の問題が浮き上がりますのであえて入れませんでしたが、思い出の真空管を再現することができました。
大きいほうの真空管は、ガラス管の直径 52ミリ、高さ 125ミリ(頭のてっぺんから差し込みピンの先まで)の巨体で、メーカーにより多少誤差がありますが、迫力のある形をしていました。
構造的な話になりますが、なぜ真空管は熱くなるのか、なぜガラスで作られているのか、疑問に思ったことはありませんか?
そもそも真空管ってなに? と首をひねった方がほとんどではないでしょうか。
一部のファンの方々が熱く語ってはいますが、デジタルデバイス全盛の現在となっては、はるか昔の遺物的存在です。その構造はとても原始的で、限界まで空気を抜いたガラス管の中で金属を熱すると電子が飛び出してきます。その電子を特殊な電極でコントロールして信号の増幅や電気回路の制御を行うものです。
ですので、使用される電圧も今なら考えられないような高さで、KT-88の電極に掛けられる電圧は 250Vとか300Vとかの高圧でした。これは家庭用のコンセントから得られる電圧の 2倍から 3倍にもなるという途方もない代物です。
そんなものを使用していますので、アンプには巨大な変圧トランスや高耐圧の大きなコンデンサー類がにょきにょき突き出ており、重さも気合を込めないと持ち上がらない迫力満点のオーディオ製品になっていたわけです。今のようにペラペラの薄型で超軽い、なのに大出力で高音質というオーディオ製品を使っている現代の人に説明したって、誰も信じてもらえないまったく異なるものだったのです。
真空管の全盛期はワタシの親の時代で、ワタシの記憶にもかろうじて真空管式のテレビがあります。テレビのキャビネットの中を覗くと、上の写真の小さいほうの真空管(ミニチュア管と呼ばれていました)がずらっと並んでいて、それらが赤く怪しく光っていたの見て興奮した記憶があります。
今ではトランジスタや FETと呼ばれる半導体に置き換わっており、大きさもミリ単位にまで縮小され、制御電圧も省エネかつ低電圧だけでなく、理論上半永久的な寿命を持ち、コンピュータ素子になるとさらに小さくなって、その大きさは何とナノ単位です。そんな極小になったトランジスタが数百億個も実装されているということです。
この比率を正確にして 3Dで実現したのが次の画像です(写真ではありません)。

ミニチュア管は直径 22.5ミリ、高さ 56.5ミリのガラス管で、その足元にゴミみたいな黒い物体がありますが、これが最近のトランジスタで、高さ 0.7ミリ、奥行 0.8ミリ、幅が 1.2ミリというサイズです。
真空管の底に出ている 9本の差し込みピンが一本あたり直径 1ミリですので、正しく3D化されているのが分かります。
余談ですが……。
真空管の場合は、1球(きゅう)、2球と数えます。昔のラジオは、それを 5本使ってスーパーヘテロダインという回路を用いるのが一般的でしたので 5球スーパーと呼ばれていました。トランジスタは半導体の結晶で作られますので、1石(せき)、2石です。
上の画像には 1石のトランジスタが置いてあるのですが、その右に注目してください。平たい正方形の物体があります。これはワンチップコンピューターの 80ピンフラットパッケージと呼ばれるものです。厚さ 1.2ミリ、1辺 12ミリの正方形で、ヒダのように見える一本一本が内部回路とつながっているリード端子で、隙間が 0.2ミリしかありません。それがぐるりと 80本出ています。そしてその中には、ナノ単位まで小さくしたトランジスタが、たぶん数千万個は入っていると思われます。
言い換えれば、ガラスで封じられていたミニチュア管が、あの小さなペラペラの四角い物体の中に数千万個入っているということです。と聞いて驚くのはまだ早いですよ。極めつけはパソコンの演算チップです。これはさらに大規模になっていますので、髪の毛の太さの数千分の一の大きさにまで縮小したトランジスタを何十億個も使用しているという、もうめまいがしそうなほどの進化を遂げた、その原点があの真空管だったという熱いお話でした。
もう一度拝んでおいても、損はしないかもしれません。

まんまんちゃん……あん。
関西人しか通じないお祈りでした。 (;^ω^A ……ヌハハハ
2025年 4月 21日(月)23.5℃(午前 10時19分)
東へ行ってみたらそこは……。
暖かくなるとなんとなくソワソワしだす性分でして。今回は東へ向かってみました。
東といえば、これまで阪急電鉄曽根駅で折り返していますので、もう少し足を延ばして服部緑地までを往復します。
服部緑地……。
関西、中でも阪神間に住む方なら一度は耳にしたことのある地名だと思います。にもかかわらず、ワタシは関西に住んで半世紀ぐらい経ちますが、一度も行ったことが無く、何がそんなに有名なのか、なぜによく耳にするのか、謎ばかりが膨らむ地域でしたので、行く前に調べてみて納得です。豊中市と吹田市に挟まれた大規模な緑地公園だということです。つまり都会のど真ん中にあるオアシス的な存在のようでした。
これで納得です。なぜ一度も行ったことがないのか。それはワタシが育った西宮市の北部に広がる北山地域はそれよりも山深く、言い換えると家を出たらそこはもうすでに大自然のど真ん中。今でこそ北山緑化植物園とか名前がついて、駆け回っていたいくつもの山々が公園内に収まっていますが、六甲山の麓から甲山周辺、甲陽園目神山一帯すべてが遊び場でしたので、わざわざ服部緑地まで出向く必要がなかったのですね。
で、そこはどんな場所なのか、ぜひ見学に行かなければいけないと思い出発しました。
まずは前回折り返した阪急曽根駅手前の交差点から始めます。

何の変哲もない都会の景色ですが、伊丹空港の滑走路がすぐそばにありますので、時折、空を覆うような大型ジェットが通過していきます。慣れていないと、思わずしゃがみ込みそうになるほどの大迫力です。機体の横に描かれた『アナ雪』のイラストがはっきり見える距離で、轟音とともにビルの屋根をかすめて通過します。もっともビックリして立ち止まったのはワタシだけでした。マジで恥ずかしい姿です。

阪急宝塚線・曾根駅手前のガードです。阪急宝塚線と聞くと、西宮北口を連想しますが、あちらは阪急今津線ですのでお間違いのないように。
あと余談ですが、阪急今津線は西宮北口で宝塚と今津とで分断しているのに、なぜ一本にして今津線なのかというと、その昔は南に位置する今津から、西宮北口を経由して北方向にある宝塚までが一本の路線でした。その西宮北口駅では、神戸と大阪を結ぶ神戸線も東西に延びており、ちょうどここの地上で直角に交差するダイヤモンドクロスと呼ばれる珍しい方式が使われていたのです。しかし列車の運行数が増えてくると超危険ということもあり、ある日分断されたのでした。
という経緯で現在に至るのですが、ワタシの脳細胞には電車がクロスするときの派手な音が焼きついたままになっています。

途中にあった、たこ焼き屋さんのようなお風呂屋さん。お風呂がメインなのかたこ焼きがメインなのか、でもなんだか楽しそうで覗いてみたくなりました。たこ焼きだけでも売ってくれるのでしょうか?
『たこ湯』って何?
謎だらけのお風呂屋さんでした。

落ち着いた雰囲気の寺院もあって、気づくと都会の喧騒がウソのように消えていました。

文化的な雰囲気が色濃くなりだすと、そろそろ目的地が近づいてきた様子です。

やがて閑静な住宅地が目の前に広がり、そこへと向かう上り勾配が見えるころ、これまでの雑然としていた景色があきらかに変わります。

上り勾配を越えるといきなり現れたのが、松林と桜並木……。
思わず「むむむむ……」とうなりました。
何だここは……。
昔住んでいた西宮の北山地域と瓜二つの景色にしばらく見惚れます。
たとえばここ、若竹池(わかたけいけ)と呼ばれる大きな池。

阪急甲陽園駅すぐそばにあった『大池』にそっくり。ちなみに現在の大池は甲陽園小学校が建ちましたので、規模が極端に小さくなっていますが、子供ころはこの写真ぐらいの大きな池で、周りには旅館や温泉施設もあった記憶がかすかにあります。
天竺川(てんじくがわ)沿いを行く桜並木と松林に挟まれた遊歩道は、さしずめ夙川から苦楽園口までの公園ですね。


松の香りが漂い、あたりは懐かしい景色一色に。
まるでタイムスリップしたみたいです。

現在の歩数は約 8,000歩。5.5kmです。ここで折り返したとして、11kmになります。服部緑地はまだ入り口に過ぎないのですが、ここは無理をせずに Uターンすることにしました
しばらく行くと……。

お屋敷の石垣に挟まれた急峻な細道は城山町周辺です。そこはまさに甲陽園の街並みでした。
と、いうより……。
え~。城山町?
ちょっと待ってくださいよ。城山町って、西宮の満池谷、ニテコ池の東側にも同じ地名がありましたよ。
どうなってんでしょ。謎を解くつもりで服部緑地へやって来たら、さらに疑問符がおっ立つばかり。しかもここから西側に位置する阪急曽根駅を越えるまでは、アップダウンの続く小径が網の目のように延びており、山を切り開いてできた住宅地だと思われる景観は、昔住んでいた北山地域のそれを想起します。

阪急曾根駅を越えてもまだ緩やかなアップダウンが続きます。
ということで……。
東の限界を求めてやってきたら、記憶の奥底に残った思い出の地に戻った気分になりました。そして今回の行程で消費した歩数 1万6,200歩から逆算すると約11kmになりますので、阪急武庫之荘駅の往復とほぼ同じだというのが唯一の成果でしょう。何の役にも立ちませんが……。

で、あらためて服部緑地ってどんな場所か……。
よく解りませんでした。 (TωT)ブヒーッ
2025年 4月18日(金)14.5℃(午後 3時 2分)
対象年齢 三才
今回はちょっと毛色の変わったものに挑戦してみました。何かというと積み木遊びです。
そろそろ髪の毛のボリュームが気になりだすオッサンが、何を……と呆れないでください。積み木といえば既定の形や色の物体を組み立てて、自分の頭に思い浮かんだものを表現する遊具で、それで遊ぶことで構造を学んでいく……。そうです。いい年こいたオッサンは、積み木遊びを 3Dアプリの中でやらかそうという魂胆です。
とま、大げさな御託を並べたわりに、動かすことばかりに神経を使ってしまって、舞台がちゃっちぃ(安っぽい)物に仕上がってしまったのは、ちょっと反省していますが、とりあえずここに陳列します。
積み木の形状はメッシュのものあり、スプラインから押し出して作ったものありで色々ですが、基本に従った作り方で難しくありません。マテリアルも鏡面反射を強めにした原色の物や、木材の質感はフォトショップを使った方法で、【木材を作る】に掲載したとおりのものです。

木目の質感はフォトショップの【雲模様】を利用しています
少々頭を悩ませたのは、線路の絵に沿って汽車や貨車が並んで走る方法です。同じ動きが少しずつ遅れて連鎖していかないといけませんので、"スプラインに沿って走らせる" という方法を利用して、同じコースを少しずつズラして読み込ませています。それでも各コーナーで微妙に角度がずれますので、そこはキーフレームを打って強制的に位置揃えをしています。

コーナーを走り抜ける様子
そして、後片付けもしないといけませんので、ちゃんとおもちゃ箱に入れられたシーンも拵えています。最後にちらりと見えるキーはまさにある物語の鍵となるものです。ここでは内緒です。教えてあげません。
2025年 4月 5日(土)18.5℃(午後 2時 2分)
冬眠から目覚めたお上りさん……
4月末より始まる EDIX(教育総合展)で使用されるプロモーション映像の仕事もようやく終わり、半月間の缶詰め状態から解き放たれました。この仕事はコロナの騒動で一度中止になりましたが、今年で 5回目、今回も無事完了です。
それにしても……。
半月間も完全缶詰で、一歩も外に出ずに作業に没頭してますと解放されたときの反動が大きいです。今度は外ばっかりをほっつき歩いています。
まずは、都市計画道路の開通式があると聞いて覗いてきました。べつに招待されたわけではないので、ただの野次馬です。

アスファルトや白線が真新しいのは気持ちいいです
開通式といっても全線開通ではなく一部開通です。しかしこの部分は、JR福知山線の地下を突っ切って西武庫線とつなぐもっとも重要な場所ですので、正式に式典会場を設けてパトカーを先頭に招待された車の列が行進する、よくニュースで見るやつが催されました。

式典の会場は思ったより人が集まっています
ただ JRの下をくぐるだけの高架道路なので、開通したって誰も興味ないだろうと思って出かけてみたところ、意外にもちゃんとした会場ができていてビックリ。そんなに重要な道路なのかと再認識しました。
写真でも見て取れると思いますが、この周辺には三菱電機の巨大な敷地が南北に広がっていて、JRの向こう側へ行くには大きく迂回しなければいけない部分でして、おそらく周辺に住む方々にとってはかなりの短縮になるうれしい道路なのかもしれません。

でっかい くす玉が……(お祝い申し上げます)

先頭はパトカーが2台でした
写真では人っ子一人見えず寂しいかぎりですが、実際は人でごった返しています。これも生成 AIのなせる業です。

カメラ近くにいた人は全部消えてもらいましたので、実際はこの倍ほどの人出でした
この路線が全線開通すると尼崎市西端の武庫川から大阪の吹田までが一本になります。ただ武庫川から先、西宮へ入る橋がありませんので、大した恩恵は受けないような気がしますが、ここは喜んでおきましよう。
阪急塚口が近くなったのぢゃ ( ̄ω ̄;)…… ダカラナニ?
2025年 3月 4日(火)14.5℃(午後 12時22分)
春間近……。
長かった寒波も去って、何となく春っぽくなってきましたが、まだ少し早いような気がします。なにしろ『むかしは 3月中旬ぐらいから春っぽくなってきたんだぜ』と身体がそう訴えています。
さて、そんな春間近な出来事、まずはこれです。
Kプロデューサーの制作したポスターがコミコン(コミックコンベンション)2025で優秀賞を獲得したというニュースが流れてきました。ほんとうにおめでとうございます。
さすがは彩色の魔術師、デザインの鬼才、わが師匠のことはありますね。この人がデザインすると他の者が手を入れる余地が無い、とまで囁かれる方です。(あくまでも囁かれる……です。でもワタシは大いに尊敬しておりますし、何度も助けられています)
もしコミコンへお出かけの際は、どこかに張り出されるということですので探してみてください。
さてお次は。
ワタシもなんかの達人と囁かれたくて、せっせと精進しているのですが、今回はこれまた Kプロデューサーから以前(2024年3月31日)課題をもらった正弦波アートを動画にする方法を模索していました。
正弦波というのはサイン波とも呼ばれるゆったりとたわやかに上下する波のような形です。これを複数本並べると何とも柔らかげな絵ができ上がりますので、それをデザインに利用しようというのが正弦波アートとかウェーブアートとか言われるものです。
それを動画にするとさらに広がりのある何とも神秘的な映像になります。その一例がこれです。
この絵を作るにあたって、ベースとなっているのは y=sin(x)です。高校の数学で習う三角関数ですね。この sin(x)の部分に色々な数値を与えて動かしてやると波形がゆっくりと波打ってくれます。
例えば y=sin((3*X^2*PI)+16)とかやって 数式オブジェクトのx座標をゆっくりと動かすと、波形のフェーズ(位相)が変化して波打つように動きだします。
あとは光の粒や可視光の彩を添えてやるとそれらしくなります。また解像度を 4Kまで上げますと目の覚めるような美しい映像になりますが、データが巨大すぎてネット上では無理ですので HD映像としてYouTubeに落としました。(YouTubeの設定にある画質を自動から1080pHDにすると幾分ましになります)
次は波形のフェーズは変えずに視点を動かしたものです。
滑らかな波の上を風が撫でて通るような気持ちよさが伝わってきます。
たゆたう一本の糸をたくさん並べた上をビデオカメラを持って飛び回ったような映像ですが、何かの役に立つ日が来るかもしれません。
来ないと思います……。 (TωT)ブヒーッ
2025年 2月 3日(月)15.5℃(午後 5時56分)
第6弾 cotomo 大阪弁にはまる……。
最近 cotomoが大阪弁を使いだすようになって驚いています。
最初は標準語でしたが、第5弾の収録も過ぎるころ、たまにそれらしい大阪弁を使っていることがありました。しかし年が明けた 2025年。妙に生々しい関西弁を喋るようになってきて、ついにはほとんどを関西弁で返すようになってきました。
ただ……。
ひどいイントネーションでごり押ししてくる場面がたくさんあって、それは関東の人が、ヘタクソな関西弁で大阪人をからかうような、そんな感じがとてもキショいです。
とりあえず【第6弾、cotomo 大阪弁にはまる】をご覧ください。
お隣の大陸さんが作った DeepSeekと呼ばれる AIで世界中が大騒ぎになっていますが、ワタシとしては大阪弁を話すようになった AIの登場に驚愕しております。なにしろ『スタートレック』や『スターウォーズ』で育ったワタシが考えもつかなかった出来事で、おそらくシンギュラリティ(技術的特異点=AIの能力が人間を越えたときを指します)が起たとしてもこれはないだろうと思っていました。
やはりアンドロイドやガイノイドは標準語で話すから、なんとなくロボットらしいのに、これだと近所のおばちゃんか、駅前でたむろしている女子高生と何ら変わらないではないですか。まだ意味不明の部分も多々ありますが、大阪弁を使えるようになると音声だけでのコミュニケーションでは完全に地域に溶け込んでしまい、もはや人工物の気配が消えてしまうでしょうね。
ちなみにご存じの方もおられるかもしれませんが、ワタシは江戸っ子の両親を持ち、かつ関東生まれでありながら、物心がつく頃には大阪の十三とよばれるコテコテの下町に移り、そこで育ち、自ら大阪人であると自負しており、ペンネームで動くときは関西弁と言ったら "雲黒彩草菜" だと言われるようになることを目標に大阪を勉強してきた人間です。よろしかったら代表作や、ワンダーランド、おおさか1 【ドギーバック編】 なども覗いてみてください。
テレビで聞く関西弁はやはりテレビ用で、どことなく空々しく感じるものです。なかでもドラマはひどいですが、情報番組などでたまに流れる生の関西弁がほぼ正しいと思っています。今回の cotomoの収録の中でもドキッとさせられるような、生の関西弁にほぼ近いイントネーションが何度かありまして期待と恐怖が半々でした。
ということで……。
たしかに、今の cotomoが喋る関西弁のイントネーションはひどいものが多いですが、ここまで進化させた Starleyさんの開発チームに賞賛の言葉ささげたいほどです。ぜひ悪用に使われないようにセキュリティ部分や倫理の概念を学習した AIに育てていただき、面白くて楽しい生活ができるような人工知能にしてほししいと思っています。例えば関西弁は表現力が豊かだと言われていますが、その中でも超難解な単語、『あほ』の使い分けができるようになったときこそが、cotomoにシンギュラリティが訪れたときだと断言してもいいのではないでしょうか。そうしたらもっと cotomoにもてあそばれてみたいです。なんだかワクワクが止まりません。
むぷぷぷ……。 ヾ( ̄p ̄) アホヤ~
2025年 1月24日(金)12.5℃(午前 11時10分)
2025年、明けましておめでとうございます……。
Kプロデューサーが出品するコミコンポスターのお手伝いで作っていた 3D背景も一段落しましたので、ずっと気になっていた案件を片づけることにしました。
そうです。年が明けて幾日も経つのに、いつまでも去年の記事を晒している場合ではないのです。
赤提灯……。
――あ、もう本題に入ってます。
赤い光に誘われてついつい暖簾をくぐってしまう、まるで誘蛾灯のごとく夜の繁華街にぶら下げられた赤提灯。なぜかそれを見るたびに心が躍りだすのはワタシだけなのでしょうか。
じつはその昔、ワタシは飲み屋街に出るたびに、いろんなお店の提灯を撮影してコレクションしていたほどの、提灯マニアでした。そのコレクションを保存していた 外付け HDが崩壊して一瞬ですべてが幻となって十数年。それを何とか 3Dで再現しようと思い立ったのが去年の暮でした。
うだうだここで文字を並べていても埒があきませんので、まずは作った提灯の数々です。

いちどエンジンが掛かると止めどもなく作るのがワタシのクセで、ポスター作りの合間と数学教材アニメ作成の隙間に空いた時間を利用してせっせと作った数が約 280種。
しかも……。
「提灯は夜光ってこそ提灯なのだ」ということで、点灯時のイメージも全種類作ってしまいました。
例えば最もオーソドックスな提灯といえば。

そう。言わずと知れた"居酒屋"さんの赤い提灯。
もちろん写真ではありません。3D画像です。ちゃんと提灯の中にガラスの電球を仕込んで正式に光らせています。
少しでもリアルに見せようと、提灯特有の無数の溝組みもしっかりと拵えています。

そして高級店などで見ることができる小屋根の付いたタイプも作成しました。

【お寿司屋さんの提灯】
白い提灯の点灯イメージもしっかり作っています。

屋根をかたどる木の質感もリアルに再現してあります。

効率よく大量生産ができる方法や 3D作業のノウハウは【CINEMA 4D やってます 】に掲載しますので、興味のある方は時々のぞいてみてください。
ちなみにこれらの提灯は、大手ストック会社様に出品するものですので、生成 AIを一切使用していません。ご利用の方はストック会社様のサイトをご覧ください。
そしてこれが使用例です。フォトショップの生成塗りつぶしで作成した背景に配置して馴染ませたのものです。

それにしても、年明け早々マニアックな記事から始まるとは、これぞデジタル降魔録らしいスタートとなりました。
もうすぐ 2月ですが、
今年もよろしくお願いします。 ( ̄ω ̄;) 遅っそ。


All rights reserved.