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【アカネパラドックス】 作:雲黒斎草菜(利用規約


【第一章】旅の途中








『星屑の囁きみたいに些細な出来事【第一章:旅の途中】』 作:雲黒斎草菜(利用規約
2016年 11月26日(土)

スクラッチパッド

  
 この物語は《W3CのCSS勧告》《意識の中で》《時の流れに》《旅の途中》《悲しみの旋律》と続く、なが~い話です。
 あんまり長すぎて、書くのが億劫になり(億劫と言うな)前半を端折って三度目の改稿を決定し、大幅に書き加えてスタートさせました。そのため突然登場する人物・物体が多々ありますので、下記の説明をご熟読の後(あと)、お読みくださいますと幾分楽になります。
 また数字がたくさん出てきます。以前は単位がカタカナの場合は洋数字と規定していましたが、どうもそれでもしっくりとこないことが判明。今回は数字に意味を持たせる場合は洋数字。単語として成り立つ場合は漢数字と改めてみました。


── 登場人物・場所など ──

《アルトオーネ》
 地球が存在する天の川銀河の真反対側に位置する惑星の名称で、全て架空のモノですが、この物語の舞台となっている惑星です。どこからどうみても地球とそっくりですが、あくまでもアルトオーネという惑星だと信じてお読みください。筆者本人でさえも時々解らなくなっていますが、そこは大目に………お願いします。


《芸津(げいつ)》
 舞黒屋(まいくろや)という世界的に有名なコンピュータシステムを作る会社の社長。兼、冒険家。
 出す物は溜め息でも嫌がるという超ドケチで、かつツルツルのスキンヘッドのため、従業員からは『ケチらハゲ』という別名で呼ばれています。
 ただし、かなりの切れ者で情報処理システムにとても詳しく。何でも商売に導いてしまうバイタリティのある大企業の社長です。
 芸津は藩主様に絶大の信用を得ていますので、ブレインタワーへパスカード無しで入ることを許されている唯一の人物で、またそのおかげで、いろいろ不思議な目にあっています。


《藩主(はんしゅ)》
 アルトオーネでは藩主様という殿様が全世界の都市を統治しています。ただこれはあくまでも表向きの話で、実際には国の中心部にあるブレインタワーというビルディングに設置されたW3Cと呼ばれるスーパーブレインが一括統治していました。なぜならこの藩主様、ひとは良いのですが、マシンのことになるとてんで頭が回らない機械オンチなのです。以前、電算室基幹部のドアを閉めるボタンとW3Cの緊急停止ボタンを間違って押してしまい、全都市の交通網を半日マヒさせた張本人です。あれ以来、民衆は誰も藩主様を信用しなくなっています。


《W3C(正式名称=スーパーブレインW3C)》
 スーパーブレインW3Cは1nS(ナノセック:10億分の1秒)に、800兆クワッドの処理能力を持った量子コンピュータで、4700万データチャンネルに同時アクセスができます。
 誰がこんなすごい物を作ったのかと言うと、スン博士と呼ばれる異星人です。なぜ異星人がそんなスーパーな物を作ったうえに王国に進呈したのか──それはお話しの中で明かされていきます。
 そんな事情ですので、この仕組みを完全に理解できる者は存在せず、そのくせこのコンピュータで成り立っているアルトオーネでは、新しい取り決め事やプランを実行する場合は、まずW3Cにお伺いを立てなければいけないという、ヒエラルキーシステムになっています。このことは特に企業が重視しており、新しいプランの結果を人が予測するよりも、W3Cが何億通りのシナリオを瞬時に計算するほうがより安全だったからです。今では意識を持った人工生命体扱いになっています。


《シロタマ》
 人間を観察するためにW3C自身が造った高度な機械の塊で、対ヒューマノイドインターフェースと呼ばれるものです。カタチは白いテニスボールみたいですが、想像を絶する機能が詰め込まれています。
 普段シロタマは手足を出していませんが必要に応じてマニピュレーターを出します。そして空中を漂うようにして移動するか、床を転がって自由に移動します。また、玲子にコロコロと転がしてもらうとたいへん喜びます。そしてシロタマは彼女の黒髪が大好きで、いつもその中に絡まっています。
 たった一つのボディですが、ステージと呼ばれる機能に切り替わり、時にはトランスフォームして形を変えることもあります。


《今田薄荷(いまだ・はっか)》
 舞黒屋の作ったパソコンで動く電脳芝居(地球ではインターネットと呼ばれてます)を、芸津とは異なる独自の方式で見れるように作り上げたシステムエンジニアです。そしてあろうことか、自分で拵えたこのシステムに世界制服をもくろんだコンピュータウイルスを仕込んで撒こうとしました。それを実行寸前のところで芸津と藩主によって捕らえられたおっさんです。《W3CのCSS勧告》
 現在はW3Cがコントロールする囚人医療センターに捕らえられていますが、このおっさんのコンピュータシステムに対する知識は芸津でも歯が立たないすごい頭脳の持ち主のため、W3Cのシステムに侵入し疑似世界をコントロールして脱走を企てたり、《意識の中で》
転送装置をハッキングした時は牢獄からの脱走を成功させていますが、芸津と一緒に過去へタイムスリップして最終的に失敗に終わっていますが、《時の流れに》
それにしても散々な目に遭っているのに、けろりとしたオッサンです。


《秘書・玲子(れいこ)》
 芸津が経営する会社の秘書。数いる秘書の中で最も美人で、度胸と運動神経とその美貌だけは誰にも負けません。でもどこか一本抜けています。また男を男と見ない度も社内ナンバーワン。


《裕輔(ゆうすけ)》
 芸津の部下。手先が器用でフットワークが軽いが短気なのが欠点。システムエンジニア希望中。病的に神経質な性格をしています。本人は慎重派だと主張していますが、果たしてそれはどうでしょうか。最近髪の毛が気になりだした25才です。


《田吾(たご)》
 芸津の部下で肥満体系の無線技師です。おっとりとしていてネジが2~3本抜けたアニヲタがその正体。中でもフィギュアのモデラーとしての腕前だけは超一流です。


《銀龍(ぎんりゅう)》
 水銀のように周りの景色を全反射する美しい流線型のボディをした芸津お気に入りの大型のジェット機。反物質リアクターの出す強力な重力場エネルギーで空中に浮遊し、ジェットエンジンを吹かして移動するというハイブリッド型の乗り物です。
 上手く操縦すると無音飛行が可能な上に高速移動もでき、鏡面ボディの反射を制御する遮蔽装置のおかげで外から見えなくすることや、急激な加速度の変化から中の人間を守る慣性ダンプナーも搭載されたスーパージェット機です。途中から宇宙でも推力を得るためにイオンエンジンとディフレクターと呼ばれる防御システムが搭載されました。